オーディオでよく耳にするDACって何?DACの性能によって何が変わる?高級なものを使ったほうがいいの?
皆さんこんにちは!
でぃすこです!
さて、今回は知ってるようで意外と知らないオーディオの知識編ということで、私自身あいまいな知識しかなかったDACに関して、
自分の知識を深めるためにもリサーチを行いましたので記事としてまとめさせていただきたいと思います。
今やAmazonで安いものなら数千円から購入できるようなったDACですが、どうやって使うものなのか、どんな役割をしているのか、
またDACの良しあしを判断するためのスペックの見方に関してお話をしていきたいと思いますのでよろしくお願いします!
ではまずはそもそもDACとは何をしているものなのか、という部分から書いていきますね!
そもそもDACって何をしてる機械なのさ?
DAC(Digital Analog Converter)はまず名前を見てもらうとわかるのですが、「デジタル アナログ コンバーター」コンバートとは変換を意味していますので、
「デジタルをアナログに変換する物」。うん。もう名前が主要な枠割を全部説明しちゃってましたね笑。
簡単に言いますと、スマートフォンやPC、オーディオプレイヤーだってそうなのですが、内部に保存されている音楽データはたとえ形式がMP3だろうがWAVだろうがFLACだろうが、
すべてのデータは【0と1の組み合わせ】でできています。
これを読み込むことができるのは、簡単に言うとPCやスマホがデジタルデバイスだから。なんですね。
一方で我々が普段利用しているイヤフォンやヘッドフォン、スピーカーは0と1のデジタルデータを再生するためのデバイスではなく、アナログな波形を再生するためのアナログデバイスということができます。
デジタルが0と1しか保持できないのに対して、アナログは0や1の中間とでも言いましょうか、任意の部分で見れば0.5や0.75などの細かい数字も表現可能です。
簡単に図にするとこんなイメージ
さっきも言ったように我々が利用しているヘッドフォンやイヤフォン、スピーカーというのはアナログデバイスなわけでして、
デジタルの0と1がそのまま来ても音が鳴っているか鳴ってないかの判断くらいしかできないわけで、音楽を聴くならアナログの波形を送ってあげないと利用できません。
このPCやスマホ内部のデジタルデータを、イヤフォンヘッドフォンで聞けるアナログ波形に変換しているのがDACの仕事!というわけです!
次の項目からはちょっとマニアックな内容に入っていくので、ここまでで読むのを読める方はDACの良しあしは、
このデジタルデータをアナログの波に変換するときによりきれいな波にできるほうがいい。と考えてくださればと思います。
では、引き続き読み進めてくださる方には一歩踏み込んでこのDACの性能の判定を「ビット数」と「サンプリングレート」の観点でお話しします
DACの性能の最重要部分!【ビット数】と【サンプリングレート】
ではDACがデジタルデータをアナログの波に変換する機械であるとわかっていただいたうえで、次はDACの性能に関しての深堀になります。
大きく分けてDACの性能は2つの項目であらわされてます。(実際にはSN比やTHD、インピーダンスなども関わりますが今回はいったん省きます)
その二つの項目というのが
・ビット数
・サンプリングレート
というわけですね。
これは皆さんDACなどの商品ページで非常によく目にしている数字でして例えば
この製品では赤い下線を引いた部分がまさにビット数とサンプリングレートを表しています。
この製品の場合はビット数=24bit、サンプリングレート=192KHzまでに対応したDACであるということがわかります。
ではここからは具体的にそれぞれが何を示した数値なのかを解説します。
ビット数とは
まずビット数の説明からしていきます。
ビット数とは、簡単に言うならば音の大小の動きをどれだけ細かく記録するか。
という指標になります。すごく大きい数になるのでわかりにくいかもしれませんが、16bitと24bitはそれぞれ
16Bit:2の16乗=65,536
24Bit:2の24乗=16,777,216
の数字分細かく音の大小を記録できるというわけです。
単純に16bitが24bitになるだけで256倍細かく音の大小を記録できるということがわかります。
ただ皆さん知っての通り音の大小だけで音質の良さが変わるわけではありませんよね。
イメージを図示するならこんな感じ
このようなアナログ波形に対して
こんな感じでその時々の音量の大きさを記録していくような感じです。
ビット数が多くなればなるほど細かく記録できるようになります。
グラフでいうと縦軸に当たりますね。
ではこのビット数と並んでもう一つ重要な指標、サンプリングレートについても解説します
サンプリングレートとは
サンプリングレートはいうなれば、音の波を1秒間に何回波の波形のサンプルを取るか。という数になります。
わかりやすく図示するならば
こんな感じのアナログな波を、デジタル化する際に
こんな感じに所々で刻んでその時どんな音がなっているかを記録するわけです。
グラフでいうと横軸に当たるわけですね。
サンプリングレートが細かければ細かいほど1秒間に記録されるサンプル数が多くなりますので、当然ですがより滑らかな音を再生することができるようになります。
なっている音を輪切りにして保存する。輪切りにする数が多いほどつなげたときの滑らかさが増す。という感じですね。
じゃあビット数もサンプリングレートもとりあえず高くすりゃいいじゃん!
と、ここまでの解説を読んで感じられたでしょう。
まあもちろんその通りという側面もあります。ビット数、サンプリングレートが低くなっていくと、
あくまでイメージ画像ですが
もともとのアナログ波形に対してビット数、サンプリングレートを下げると
もっと下げると
という風に、滑らかな波ではなくなってきてしまいますよね。
しかし!ここで注意すべきが、どんなにDACの性能を上げても、もともとの音源ファイル以上の高解像度化はできないということです。
簡単に言いますとさっき例に挙げたUSB-DACの商品ですが
24Bitの192KHzまでのビット数とサンプリングレートに対応してますよね。
しかし、このマシンを使って聞くのがCD音源だと、実はオーバースペックすぎるといってもいい状態になります。
というのも、CDというのは内部の記録がビット数:16Bitのサンプリングレート:44.1Khzと決まっているからです。
たとえそのCDをFLAC形式で取り込んだとしてもこれ以上の解像度になることはないのです。
もちろんDACチップごとに個性があるから、というお話もあるとは思いますが、今回はあくまでサンプリングレートとビットレートで考えると、
実はこの5000円ほどで買うことのできるDACでもCDを最高音質で聞くにはすでにオーバーすぎるスペックであることがわかります。
また、ネットで販売されているハイレゾ対応をうたっている音源も、フォーマットの部分を見てみると
多くが24Bitの96Khzや192Khzであることがわかると思います。
つまり、このDAC製品はあくまでDACとしての機能面で見ると、ハイレゾ音源も十分に再生可能なシステムである。
ということができます。
私は学生時代よりCDを集めるのが趣味でしたので、音源のメインは自分で購入して所有していたCDを取り込んだFLAC音源です。
そのため、正直私のニーズでは16Bitの44.1KHz対応DACでも十分、とも言えてしまうわけですね。
そのためコスパオーディオを求めている自分はこの製品をメインのDACとして利用しています(;’∀’)
なんと2000円以下とお安い製品ではありますが、24Bitの96KHzと十分なビット数、サンプリングレートを持っていることがわかります。
まあ192KHz対応の音源を聞きたい場合は役不足ですがね…
じゃあなんで高級DACが存在するの?
という疑問は当然わいてくると思いますが、それは上記のスペックがあくまで「DACだけ」のお話であるからです。
近年の多くのUSB-DACが、そのまま高インピーダンスのヘッドフォンをドライブできるようなアンプ機能を内蔵していたり、
この製品もそうですが、イコライジング機能を内蔵している機種も多くあります。
単純にDACだけの性能で見るとこの機種はハイレゾオーディオに対応しているということができますが、一方で
アンプの性能やSN比、THD(ひずみ率)として優れているかというと、今度は全く別のアンプ性能などの話になってくるわけです。
大まかな流れ
最も一般的なオーディオの流れとしては上記の図のような感じですね。
PC側で持っている0101のようなデジタルデータをDACを介してアナログの波に変形。
その後アンプで目的の音量レベルまで押し上げて再生するという感じになります。
もちろんですが、パソコンやスマホについているイヤフォンジャックも内部では小型チップのDACやアンプを通して
同じことをして音を出力してるんですよ!
ということで今回はオーディオでよく使われるDACとはなんなのか、その働きと性能の指標についてお話ししました。
本島はこの指標に加えSN比、THDなど様々な要因があるのですが、これはまたあとでアンプの解説の時に触れようと思います!