ACアダプターに対するノイズフィルタ回路の制作チャレンジ
皆さんこんにちは!
でぃすこです!
さて、今回の記事なのですが、私は普段家で音楽を聴くときは主に自作のYahaアンプやオペアンプを利用したヘッドフォンアンプで音楽を聴いているのですが、
そういった12V前後で駆動させるアンプの電源として利用しているのがACアダプター。
アンプの工作の時は安定化電源で12Vを出しているのですが、その時は聞こえなかったブーンというノイズがACアダプターにつなぐと聞こえることがあります。
このACアダプターのノイズをどうにかしてもっとクリーンにできないか、ということで今回はACアダプターの後段に設置するタイプのノイズフィルタ回路を考えていきたいと思います。
そもそもの設計はどうする?
ということでそもそもの設計なのですが、調べてみると多くの方がコンデンサとコイルを利用したLCπマッチ回路でノイズ成分を減らしているようですね。
シンプルなLCπマッチフィルタは上記のような回路図になりますかね。
アマチュア無線のアンテナチューナーで何度か組んだ回路ですがまさかオーディオでも効果を発揮するとは。
フィルタ回路ってすごい。
ただ、この回路ですと+側にはコイルが入っているのですがGND側にはコイルが入っていないので、いわゆるコモンモードノイズに弱くなりますよね。
なんかいい事例ないかな~とおもってネットで探していると
なんとFXAUDIOさんがまさに私が作ろうとしていたACアダプター後段設置型のノイズフィルターを出しているのを発見
お値段も2000円だしもうこれ使えばいいじゃん…
と言ってしまうとそれまでなので、どんなパーツが使われてるか見てみようかなと思ったら
なんと超ご丁寧に各部のパーツ説明が書かれていました。ここまで公開してくれるのすごいな。
で見てみると、LCの位置関係が逆っぽいっすね。出口から見てバイパスコンデンサを通してLCL型でπマッチ回路を組んでるっぽい?
たぶんですが出口付近のノーマルモードチョークコイルは+側、コンデンサを挟んで入口側のコモンモードチョークコイルでコモンモードノイズを落としている感じっすかね?
なるほどコモンモードチョークコイルを使うか。
仮にさっきのLC回路をベースに考えるなら
こんな感じでCの間にコモンモードチョークを挟んであげれば解決しそうかな?
だったらもう強引ですが
こんな感じでπマッチ回路を2つ連結させたような回路を組んでしまうのもいいかも?C5はパスコンの予定。
単純に段数を増やせばいいというわけではないとは思いますが、ノーマルモードノイズもコモンモードノイズもまとめて落とせそうな気がしますね。
あとはLとCの容量を計算してある程度いい塩梅を見つけれ上げればいいかな。
ってことで早速試作してみます。
パーツ選定
パーツ選定ですが基本のパーツとしては
・470uF電解コンデンサx4
・0.1uFパスコン用コンデンサx1
・トロイダルコイル(今回は470uHくらいにしてみる)
・コモンモードチョーク
となるわけですが、コモンモードチョークが選びをどうしようかという感じ。
安価なものだと流せる電流量が1Aくらいになってしまうんですよね。
550円の電源回路用にすると急に18A流せるようになりますが、
うーんどうしよう。
構造自体は難しいものではないし自分で巻く…?
まあでもとりあえず今回は試作ってことで、1A品で試してみようと思います。
まあYahaでもよっぽどヒーターに電力を食うものじゃなければ問題ないはず。
(12BH7を利用したYahaはヒーター込みで12V 0.4A程度で動きますからね)
実際に作ってみた。
ということで実際に制作しました。
私はプリント基板を使うのがあまり得意ではないのでラグ板上に配置。
ラグ板の片側が+片側がGNDという感じで配線を行いました。
サイズ感としてはこんな感じですね。かなりコンパクトにできたと思います。
で、実際に聞いてみたんですがこれが効果てきめん!
今まで周期的にブツッブツッとなっていたノイズや、慢性的にブーンと小さい音でなっていたノイズがほぼなくなり、
気になるレベルのノイズはほぼなくなったといえます。
ただ、こうやってブログを書くなら実際に変化を測定できるようにオシロスコープとかほしくなりますね…
いずれ購入したら改めて測定して追記をしようと思います。
まとめ
今回はシンプルなπマッチ回路をベースにノイズフィルタを作成しましたが、
個人的には十分な結果を得ることができました。
費用としても総額1000円程度でできるのでACアダプター由来のノイズにお悩みの方はぜひお試しください!